観察できる地層は、白亜紀層と古第三紀層の別保層、春採層、天寧層です。
白亜紀層は釧路では最古の地層で、中世代の白亜紀末期(約7千万年前)の海に堆積した地層です。他の地方の白亜紀層と区別するため根室層群とも呼ばれています。
別保層は、古第三紀層の基底層で、れき岩を主体とする地層で、採石材として広く開発されています。
春採層は、主に砂岩と泥岩の互層で構成され、数枚の石炭をはさむ地層で、釧路の太平洋炭鉱で採掘していた地層です。釧路管内を中心として、釧路沖の海底を含む広い範囲に堆積しています。植物化石が多く含まれ、その中でもメタセコイアが最も多いことから、石炭をつくった植物のなかで、大きな位置を占めていたことがわかります。岩見浜の露頭は、安政3年(1856年)に江戸幕府が試験的に採掘した採炭地としても知られています。 |